kagamihogeの日記

kagamihogeの日記です。

書籍感想

テルマエ・ロマエ

ここの日記ではあまりマンガの感想を書くことはない。書いたときは何がしか強烈な衝動に心動かされてのことが多いのだが、本書からも似たような熱いパトスを受け取ってしまった。よって、謎の啓蒙思想に突き動かされて感想を書く。といっても、色んなメディ…

太平洋戦争 上・下

俺は先の大戦に関する書物は趣味でいくらか読んでおり、太平洋戦争については架空戦記の系統の小説を通してではあるが、ある程度は知っているつもりだった。がしかし、書店で本書をぱらぱらーと見たところ、太平洋戦争のはじめからおわりまでが書かれた本を…

海軍と日本

紺碧の艦隊などで幼少期を過ごした俺にとって、大日本帝国海軍は「つよくてかっこいい」モノの象徴である。ある種信仰のような感情があるといってもいい。日本は太平洋戦争を確かに敗戦で迎えた。日本は負けはしたが「アメリカの物量の前には勝ち目がなかっ…

日本語作文術

まぁまぁ読みやすくそこそこの長い文章を書けるようになるためにはどうすればいいか。俺の場合は、理科系の作文技術がひとつの契機だった。そのため俺は、他人に作文技術の向上について聞かれた際、理科系の作文技術を薦めるようにしている。しかし、これは…

AR-拡張現実

おそらく日本で AR に最も詳しいであろう人物の一角を担う @akihito こと小林啓倫氏の著作。内容は、AR とは何かを定義しようとする試みから始まり、国内外の AR の事例紹介とその解説、そして著者独自の視点から AR の可能性とビジネスとしてどのように向き…

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学

amazon のレビューとか大絶賛なんですけど、俺にはむずすぎてよくわかんね('A`)部分的には理解できたとこもあるんだけど、全体として見ると何がなんだかよくわからないっす……これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学作者: マイケル・サ…

陸軍登戸研究所の真実

明治大学の生田校舎がある近辺の丘陵には謎の横穴がぽつぽつと散在している。金網で閉鎖されているので中に入ることは出来ないが、恐らくは防空壕だったのだろう。その後、明治大学生田校舎の前身は旧日本軍の登戸研究所なるものが存在していることを知り、…

Web開発者のための 大規模サービス技術入門 ―データ構造、メモリ、OS、DB、サーバ/インフラ

はてながインターン生に対して使用している教科書を本に出しました、というなんつーか豪気溢れる一冊。中々ここまで自分らの手の内をおおっぴらに出す会社ってあんま無いんじゃないかなぁ……という意味で。しかも教育っていう一番金と手間がかかってめんどく…

そして二人だけになった―Until Death Do Us Part

おおよそ俺の小説の楽しみ方というのは、小説の内容に対して理解とか共感とかをするところにある。ストーリーがよく練られていて唸らされたとか、登場キャラクターたちの個性が充分に描かれていて読んでいて楽しかっただとか、そういう感じ。そこで本書なの…

Scalaプログラミング入門

最近にわかに Scala という単語を聞くようになったのでここは一冊本を買って勉強しようかな、と考えタイトル買いしてきた一冊。入門というやさしげな言葉が踊っているけどいわゆる入門書とは一線を画している点は要注意です。まえがきの対象読者などに書いて…

ドリフターズ 1巻

書店で平積みされてるのを見たとき、またヘンなタイトルのマンガが出ているなーと流してしまった。後日もう一度書店に来たときやっと著者に眼が言った。平野耕太氏じゃないですか。おお kagamihoge よ スルーするとは なさけない。ヘルシングでお馴染みな人…

新書がベスト

404 Blog Not Found でおなじみの子飼 弾氏が新書について語る新書。個人のものとはとても思えない蔵書量に裏打ちされた著者の新書に対する愛が滲み出ている一冊。内容は、まずなぜ新書を読むのが重要なのか、から始まる。それに続けて、どのように新書を読…

レガシーコード改善ガイド

「テストがないコードはレガシーコードだ」のあおり文句が実に眩しい一冊。本書を一言で紹介するなら、リファクタリングの実践書であり、オブジェクト指向プログラミングの参考書であり、テスト駆動開発の教科書である。感想に個人差はあるだろうけど、かな…

現代アートを買おう!

俺は別段芸術科とかそういう所を出たわけではありませんが、近頃何かと気にかかるワードの一つが現代アートなるもの。かといって何か芸術活動をしてるわけでもなく、美術館に毎週足しげく通っているというわけでもないニワカです。そんな輩なので、書店に平…

警官の血

親・子・孫、三世代に渡る警察官の男たちの生き様を描いた小説。見所は、各世代で日本が直面してきた社会的課題と警察官たちとが繰り広げる様々な攻防の描写。最初は戦後の荒廃と疲労しきっていながらも生活を安定させようと努力する人たちに始まり、次の世…

プログラマのための文字コード技術入門

Web アプリの開発で何かと悩みどころになるものの一つが文字コード。しかしながら、文字化けやら何やらで文字コードの存在を知ることになっても、たいてい場当たり的な対処策が先行して文字コードそのものについて学ぶ機会が少なかったりする。無論、探せば …

3分間DNS基礎講座

書名は「3分間DNS基礎講座」になっているけど、DNS 以外に TELNET と FTP の解説もされている。といっても書籍の 8 割程度が DNS についてで、残り 2 割を TELNET と FTP の解説が占めている。後者 2 つはオマケ的に入れた感がありますね。それで肝心の DNS …

これだけは知っておきたい「会計」の基本と常識

俺が家計簿をつけはじめるようになっておおよそ 4 年が経とうとしている。ある日、それなりの量になった家計簿を見直して気付いたというか疑問に感じることがあった。それは、家計簿というのは出費という切り口で俺という人間の生活を表現しているのではない…

Webを支える技術 -HTTP、URI、HTML、そしてREST

俺がはじめて Web アプリケーションに出会ったのは Java Servlet だった。その当時はまだゼンゼン Web というものを意識することはなくて、直前に Java Applet をさわっていたため、Servlet は appletviewer 使わなくても動く Java なのかーなんていうマヌケ…

Adobe Flex 3 & AIRではじめるアプリケーション開発

業務アプリケーション開発で Flex やることになったら、とりあえずこの一冊を買うのが良いです。業務アプリで必要最小限な情報が載せられています。気を付ける点は、Flex Builder 前提で書かれてるところぐらいでしょうか。でも、仕事ならたいてい Flex Buil…

火天の城

帰省した折、父親から「偶にはこのような小説も読んではどうか」と薦められた一冊。調べてみると映画化されていたりと、その界隈では有名な時代小説なようだ。時代小説というジャンルの本は一冊も読んだことがなかったので、かなり新鮮な気持ちで読めた。最…

ヒートアイランド

ひょんな事から大金を手に入れる渋谷のストリートギャングのグループ。その金の出所は、裏金を専門に狙う強盗グループが、ヤクザが運営する違法賭博場から強奪したものだった。ストリートギャング、強盗団、ヤクザと三つ巴の攻防戦が勃発する。ストリートギ…

SJC-WC の書籍 2 冊

先日 【SJC-WC】Sun認定Webコンポーネントディベロッパ を受験してきました。合格基準点数 62% のところを 69% で通過したのでギリギリもギリギリでした。俺にとってはかなり苦戦した資格試験になりました。以下、試験の感想と書籍の紹介など。本エントリで…

SUN教科書 Javaプログラマ(SJC-P) 5.0・6.0両対応

先週末に SJC-P の受験をし、合格してきました。結果は 80% の得点でした。試験対策には SUN教科書 Javaプログラマ(SJC-P) 5.0・6.0両対応(試験番号310-055、310-065) の書籍を使用しました。この書籍の内容は、試験に必要な内容の解説、練習問題が各章ごと…

撃沈された船員たちの記録―戦争の底辺で働いた輸送船の戦い (光人社NF文庫)

海上護衛戦 - kagamihogeのblog は第二次世界大戦中の日本の海上交通線についてマクロに語った名著だが、本書はミクロのレベルで起きた事実が書かれている。その内容のすべてが悲惨なものである。海上護衛戦では日本軍部がいかに海上交通線の確保や補給作戦…

コーポラティブハウス―21世紀型の住まいづくり

最近、コーポラティブハウスという概念を聞く機会があったので読んでみた一冊。俺にとっては聞きなれない言葉だったのだけど、日本での実績は 1960 年代から開始されている。イギリスでは 200 年以上の歴史があるとのことで、手法そのものの歴史は深いものの…

護衛空母入門

護衛空母とは、商船や輸送船など戦闘能力を持たない船舶を護衛するための空母である。その任務は正規空母のそれとは異なり、哨戒や対潜哨戒が主となる。護衛空母という発想と運用は第二次世界大戦の勃発から終戦までがほとんどで、終戦後は米国が極限定的に…

海上護衛戦

海上護衛戦、と「戦」の字はついているが、大砲でドッカンドッカンするような派手な描写は一切無い。本書は、海上護衛戦というタイトルの字面からはあまり想像できない、第二次世界大戦中の日本の海上交通線の確保に関して、当時の海上護衛司令部参謀・大井…

パターン、Wiki、XP - 時を超えた創造の原則

書名からすると、デザインパターンや Wiki の活用方法や事例かと思いきやそうではない。デザインパターンや Wiki、XP といった思想や概念がどのような歴史的経緯で生まれてきたかを探る読み物、といったところ。元々筆者は、Wiki の出自を探るのが目的だった…

東京 いい街、いい家に住もう

本書の分類は、東京圏でのいい家・住みやすい家選びの本。ただし「駅から○分がよい」とか「間取りはこれこれがいい」のようなハウツー集ではない。どういう本かというと、各種の客観的な事実や統計データから、いい街やいい家とはこういうものである、と導き…