kagamihogeの日記

kagamihogeの日記です。

チームという財産は壊すに容易く、得難い

某製造業超大手に勤める人から聞いた話。ソフトウェア作ってる会社の話ではないです。

ケーススタディ「チーム解散」

その人の所属はいわゆる開発部。仕事の内容と同僚には恵まれていたとのこと。ただ、上司が非常にクセモノだったという。典型的な木っ端役人と言うべきか、自身の出世以外に興味が無いタイプだったらしい。

部下の失敗に対して「俺の出世に響いたらどうしてくれるんだ」と叱責するなどが日常茶飯事だった。このテの人種は良くも悪くも政治的駆け引きに手馴れているもの。格下と見た相手は徹底的に利用・排除することでポジションを確保してきたのだろう。

当然、そんな上司を快く思う人間など誰一人いるはずもない。ましてや、開発部という技術者の集まりがそんな人間を信用するわけがなく、一日も早くそのクソッタレな上司の排斥を願っていた。

最終的にはその嘆願は受け入れられ、その上司は異動させられた。新しく来た上司は問題なく、さぁこれから一致団結してやっていこう、という時期に問題は起こる。

なんと、異動させられた元・上司がその開発部のメンバをバラバラに異動させてしまう。復讐・私怨・八つ当たり・・・そんなところだろう。散り散りにさせられた元・開発部のメンバの意気消沈ぶりは見るに耐えないものだったらしい。この話をした人物もまた、そのとばっちりを食った一人で、口調はとても重々しいものだった。

チーム解散による損失は取り戻せない

奇しくもamazon:デスマーチ 第2版 ソフトウエア開発プロジェクトはなぜ混乱するのかを読んでいる最中だったので、この話はとても興味深かった。「(エースで構成される)チームの解散による打撃は、人事・経営を司る人間には推し量ることができない」という下りのケースにそのまま適用していたからです。

デスマーチ」中では「復讐」のような割と負の側面の単語が出てきます。個人の感情ですべてを台無しにすることがあるのだと。俺はアメリカ流のキツイ冗談だろう・・・と読んでいましたが、まさか現実にそんなことをする人間がいることに驚きました。自身の復讐のために会社を利用するなんて、そんなこと・・・。

その会社は他にも様々な問題を抱えていることを教えてもらいましたが、いわゆる大企業病にハマっている感じでした。世間的には超一流企業でも、中身はわからんもんだね・・・。