ノート PC 見てみたら書きかけの書籍感想が出てきた……ので、ちょいとブラッシュアップして投稿。
ステップバイステップ・プログラミング教育 - kagamihogeのblog のエントリ書いた前後に本書を手に入れたのだけど、本って時々「そうそうこんな本が読みたかったんだよ」ってタイミングで舞い込んで来る。マンガだろうとラノベだろうと、本をこよなく愛する人にはこの何とも言えない至福な感覚は分かってもらえるんじゃないだろうか。
俺は数年前から、いわゆる IT の世界では教育というのが重要な意味を持つ概念になるのでは、と感じていた。ただ、、俺の中では今ひとつモヤモヤした状態のままだったのだけど、本書は見事に俺がモヤモヤと感じていたところを一冊の本に落とし込むことに成功している。
教育と聞いて思い浮かべるイメージは何だろうか。人それぞれではあると思うけど、俺は「教室に人を集めてその道のエライ人が講義を行う」といった固定観念めいたイメージがまず出てくる。実際の現場ではそんなことはなく、多種多用な形で教育というのは行われる。だが、本書は、あやふやになっている言葉や概念の定義・各手法の適用タイミング・効果的な教育スタイルのノウハウなどを体系化している。ソフトウェア開発を生業としている組織に身を置いていて、かつ、教育というものに興味関心なり直接携わっていたりしている人なら、本書の導入を立ち読みするだけで得られるものがあると思う。まぁ、チラ見などしようものなら絶対欲しくなる本だと思うけどw
ただ、本当の意味で何かを「教え」「育てる」ということはもしかしたら不可能なのかもしれない、と、ある種焦燥感のような感覚を覚えたことはある。本人の学ぶ意志と良い教師などの環境があれば人はいくらでも学習して伸びることができる、と思う反面、結局は本人次第だよね、と。
俺は本書を読んで「本当の意味で他人を教え育てることなどできない」は真実だが 100% 正しいかというとそうでもないのでは、と感じた。矛盾しているなぁ……と自分でも疑問に思うんだけども。ちょっと今はまだそこんとこうまく説明できそうにないです。
- 作者: 開米瑞浩,森川滋之
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/07/15
- メディア: 単行本
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