kagamihogeの日記

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マジマネ5 部下の「やる気」を育てる!

俺は個人的にプログラマの教育について深い興味関心を持っている。教育といってもまぁ色々なステージがあるわけだけど、特に注意を払っているのは初期導入の段階について。具体的には、企業に入社してきてイチからプログラミングを学び始める人たちとの接し方、といってもいいのかな。

なんでその段階に特に興味があるかというと、いちばん最初に「コンピュータについて学ぶことはたのしいこと」と刷り込むことに成功した人たちは、その後は自発的に学ぶようになっているのではないか、と感じているため。こうなってしまえばシメたもので、こっちから教えなくとも勝手に育っていってくれる、ような気がしている。

つまるところ、学ぶことはたのしいことだと思い込ませる(言葉は悪いが)ことが肝要なのではないか。そのためには最初が肝心であり、その刷り込ませの手段としてのプログラミング初期導入教育というのは貴重なツールなのではないか……というのが俺の仮説というか何と言うか。

こういう風に考えていると、プログラミングを教えるということは教える側が技術力や教え方のテクニックを身に付けるのは当然として、その上で他人のやる気を引き出すというかモチベーションを高めるというか、そういう、人情というか人間心理に訴えるようなやり方もまた必要なんじゃなかろうか、という意見もまた持ち始めていました。

とまぁ、そんなことをツラツラ考えているときに本書に出会いました。本書の対象読者は部下を持つ上司に向けてなんだけど、俺のように教育の側面から他者の育成について考えている人間にとっても役に立つ本だと思います。そう感じた根拠はあとがきのこの一文。

私が本書を通じて伝えたいメッセージは、ただひとつ。「自分で仕事を楽しむことのできる人材を育てましょう」ということです。

マジマネ5 部下の「やる気」を育てる! あとがき より抜粋(強調部分は本書に同じ)

この類のモチベーションに関する本ってやたらと溢れていて、中には「お前は何を言っているんだ」と思う本もまぁなくはないし、人によって感じ方は千差万別なので、本書の評価は難しい……

本書の特徴としては「こういう場面ではこうした方がいいよ」的な具体例や、適当な場面を想定しての問答事例がやや多めなところかと。詳細な理論やより深い議論については参考図書に目を通してね、との誘導もあるし。なので、モチベーションって何だよコノヤロー的に思っている人の入門書として優れているのでは、と思いました。

マジマネ5 部下の「やる気」を育てる!

マジマネ5 部下の「やる気」を育てる!

  • 作者: 小林英二
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2008/09/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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