仕事でちょいと ASP.NET が必要になったので、なんとなしに手を出してみた一冊。俺は ASP.NET どころか .NET 関連はド素人です。amazon やはてな界隈の評価見る限りでは「コレを読んでも ASP.NET で何か作れるようになる類の本ではないが、ASP.NET そのものについて知るにはコレ以外に無い」的な感じであるようだ。「読み物の域に達している」ってのも見たような気がする。
というわけで、その辺の Java 屋さんから見た ASP.NET 2.0 はどう見えたか。まず、昔っから疑問に思っていた「ASP.NET って、Java でいう Struts みたいなフレームワーク話アンマリ聞かないなぁ」*1が、解消されたのが一番大きな収穫かな、と。
ASP.NET とは、実行環境のことを指しているのみならず、超巨大なフレームワークでもあり、ライブラリですらもある。なんもかんも全部 ASP.NET が提供してやんよ、って感じ。なるほど Java のように、フレームワーク百花繚乱にならないわけだなーと。
これなんて JSF ? なオブジェクトのライフサイクルなんかのASP.NET のプログラミングモデルから、Visual Studio の話、サーバーコントロールの作りや詳細、web.config という設定ファイルの中身について、セッションを ASP.NET ではどう持ってるかとかや、認証やらのセキュリティの話まで。Java ならいくつかフレームワークやライブラリを組み合わせる(*.jar を持ってくる)ところを、ASP.NET は単独でゼンブやりますよ、って感じみたいです、俺が読み取れた範囲では。
あと大きな特徴は、VB/VC の流れを汲んでるっぽいところだろうか。確か本書でも触れていたような気がするが、ASP.NET の目的の一つは、VB/VC でデスクトップ組んでいた人を web アプリ開発へ出来るだけ違和感無く移行する環境を整える、というのがあったようだ。コードビハインドクラスとかはホントそんな匂いがする。まぁでも、どれだけ上手く隠蔽しても、結局は Web の仕組みをある程度勉強しないとドハマリするんだろうけど。個人的には「良く出来てるなぁ」と思ったけど、実際上手く行ってるのかどうかは知らないです。
ちょっと怖いなーと思ったのは、同じことするのに似たようでどこか違う方法がタクサン用意されてるところ。いわゆる「ページ遷移」の方法は何種類あるんだよ*2、と思ったし……w Java だってアホみたいにフレームワークやら何やらと一つのことをやるのに色んな方法が提案されてるし、互換性維持のためでもあるから、こういう性質は一概に悪と切り捨ては出来ないんだけどもさ。
あと、どうでもいいことだけど プログラミングMS ASP.NET3.5 (マイクロソフト公式解説書 Microsoft Visual Studi) てのが 2008/09/08 に発売されてるんだが、1224ページとかさー書く人間の神経はどうなってんじゃオラって思っちゃうんだけどw 値段も¥ 9,975 (税込)とかさー SFC 後期の作品に迫る勢いだしw
プログラミング MS ASP .NET2.0 (マイクロソフト公式解説書)
- 作者: ディノエスポシト,Dino Esposito,クイープ
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2006/07/08
- メディア: 単行本
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