とある飛空士への追憶

ふらっと本屋さん訪問したらなんか売れてるラノベっってことで大きく宣伝してたのと、レシプロ機と女の子のカバーイラストに惹かれて衝動買い。前評判見ずに買ったんだけど、いやいや、中々良いじゃないですか。本書で俺がいちばん高ポイントなのは、王道な展開をきっちり描いて、かつこのページ数に収めてるところ。フツウのテーマをフツウに描いてるのが好きだなぁ。

本書を表現するキーワードは、テーマとしては割りとありがちなものが多い。二国間対立、身分違いの恋、階層差別と特権意識、大空への憧憬、レシプロの水上機、敵中単独突破、ドッグファイト、そしてラストは……ラノベなので安心の展開で御座います*1。いやまぁ、もうちょっと小汚い展開も嫌いじゃないんだけどｗ　こういった多種多様な王道キーワードをラノベという形に編み上げたとこが良かったです。

あえて気になった点挙げると、どーにも「紅の豚」の影がチラつく印象が……ｗ　なんつーか、夏の空だし、レシプロだし、エースパイロットだし。だから悪いってわけじゃないんだけど、なんか、こう気になるｗ

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫 い)

*1:ラノベつったって「吸血鬼のおしごと」とか「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」みたいな、ちょっとドロってるのもあるんだけどさ。