kagamihogeの日記

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ホンモノの思考力―口ぐせで鍛える論理の技術

本書は、いわゆる論理的思考力とは何か系の本で、それを身につけるにはどうすればいいか、を新書レベルの薄さでまとめている。筆者が提唱しているのは、二項対立思考・型思考・背伸び思考、の 3 つ。そして、論理的思考を手に入れるには、筆者が提唱するやり方をとりあえず真似てみればいいよ、と言っている。モノの考え方そのものを型にはめて練習していきましょう、と言っているのだと思う。

型にはめる、ってのは何かネガティブな響きもあってモチロン弊害もあるんだけど、反面利点も大きい。俺が思う型どおりに動く利点は 2 つあって、型通りに動けば一定の結果が得られることが保証されるのと、とりあえずスタートアップをすぐに行えること。プログラミングのフレームワークの考え方と似たような構図よね。ビジネス本の棚に並んでるフレームワーク思考とか何とか書いてある本も似たようなこと書いてあるんじゃないかなーという気がする。要は守破離の思想なんじゃないかな。

この本読んでいて面白いなーと思ったのは、知識重要と謳っている点。ある程度の量が無ければ質は得られない、と「第六章 背伸びをして知識を自分ものにする」の章で語っている。筆者は小論文の指導を行っている影響が大きいのだろうけど、ゆとり教育に対して期待し、そして得た落胆はどれほどのものだっただろうか。

無論、そこで終わる筆者ではなく論理的思考力は小論文の教育によって得られるのではないか、という提案も行っている。確かに、ソレナリにまとまった文章を書くという行為は意外と脳を使うから、論理的思考力を磨くには良い手段かもしれない。というわけでこの本を読むとアナタも blog で書籍感想を書きたくなるかもしれない一冊です。

ホンモノの思考力 ―口ぐせで鍛える論理の技術 (集英社新書)

ホンモノの思考力 ―口ぐせで鍛える論理の技術 (集英社新書)