kagamihogeの日記

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これだけは知っておきたい「会計」の基本と常識

俺が家計簿をつけはじめるようになっておおよそ 4 年が経とうとしている。ある日、それなりの量になった家計簿を見直して気付いたというか疑問に感じることがあった。それは、家計簿というのは出費という切り口で俺という人間の生活を表現しているのではないか? というもの。俺の家計簿はレシート発生駆動*1というかなりシンプルな代物に過ぎないのだけど、この程度の代物ですら個人の生活がある程度透けて見えてくる。我が家の家計簿には、いつ、どんな買い物をしたか、しか書いてないのだけど、どうやら家計簿というのは俺という個人を金の流れから表現しているらしい。

ここで思い出したのは、むかしの java-ja の講演で羽生章洋さんが言っていた「会計とは、お金という切り口でビジネスプロセスをモニタリングするツール」という言葉。家計簿が俺という個人を金の流れから表現したものなら、もしかすると企業の会計も似たような性質を持つのではないのだろうか? ……というわけで会計の基礎の基礎な本を一冊読んでみたくなって本書を手にとって見た。

そもそも会計とは、さまざまな活動を「会計」というモノサシで表したものなのです。

これだけは知っておきたい「会計」の基本と常識―社会人として最低限知っておきたい「会社のしくみ」がわかる 4 会計とは何か? p.32 より抜粋(強調部分は本書のまま)

そういった経緯で本書を手にとってみたのだけど、家計簿と会計は本質的には同じなんじゃなかろうか? という疑問は概ね正解だったらしい。ただし、家計簿と会計には異なる点も多くある。異なる点は、経済単位の大きさから来るものや、企業は利潤追求の目的のためにあるところにある。

本書は、そもそも会計って何なの? というところからスタートする。家計簿の視点をとっかかりに会計を理解しようとした俺にはとてもよく馴染む解説だった。そのあとに、財務諸表の解説、管理会計、経営分析についてざっくりと書かれている。めちゃくちゃ短い本なので本格的な理解には不十分だろうけど、とりあえずのとっかかり理解としては十分に思う。

*1:たぶん俺の造語で普遍的に何ていうかは知らない。たとえばコンビニでジュース 100 円とパン 200 円を買って合計 300 円だった場合、家計簿にはレシートの合計金額である 300 円を記載する。ジュースにいくら、パンにいくら、とはつけない。独身男性の家計簿ならこの程度の粒度で十分じゃね、と思っている