kagamihogeの日記

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調べる技術・書く技術

俺は blog で様々なことを継続的に書き続けていきたい、と考えている。そのため、文章作成技術の向上は純粋に興味がある。文章作成技術、とはいっても色々な切り口がある。事実と意見の書き分けなど論理的な物の書き方である純粋なテクニックの側面や、KJ 法など情報の整理術を始めとした各種調査事項の効率的なまとめ方、情報源の探し方と取捨選択、私は何を書くべきかの決定などなど。

現在はその類の書籍はハウツー本含め多数出版されているし、ネットでも盛んに議論が交わされているので、色々と参考になるものが多い。本書もその過程で見つけた一冊。特筆すべきは、ジャーナリストの視点から調べ・書く技術について新書の薄さでまとめ上げているところだろう。

あるテーマを設定し、それについて調べ、人に話を聞き、最後にまとめる技術を紹介するのが、本書のねらいである。

調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940) プロローグ より抜粋

いわゆるノンフィクションの書き方について論じたものなので、プログラマーが必要とする文書技術とはちと畑が違うのかな、というのが第一印象だった。俺はこの本は、何かしら調査した内容を文書の形で論理的にまとめ上げる技術について純粋に議論する代物なのかな、と思っていたのでちょっと面食らいました。

第一章 テーマを決める
第二章 資料を集める
第三章 人に会う
第四章 話を聞く
第五章 原稿を書く
第六章 人物を書く
第七章 事件を書く
第八章 体験を書く

調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940) 目次 より抜粋

筆者がジャーナリストでルポライターやノンフィクションを主戦場としていることや、抜粋した目次からも伺えるのだが、本書は「人」というものに強いスポットライトを当てている。要は取材というヤツだが、フツウのプログラマーはそんなことしないわけなので「いやいや別に新聞記者になるわけじゃないから」と、いった風に面食らった次第です。「人」というものから如何に情報を得、それを文章にするか……と書くとちょっと語弊があるかな。本書で筆者は、人に会い、話を聞く……というのは無機質な行為ではないが、だからといって一般的な技術として語れないものでもない、と語っているように俺は感じた。

俺は取材というものはしたことはないが、生身の人間に接することでしか得られない情報は、確かにあると思う。それを文章と言う形で、第三者にも見えるように書き上げたいと思う人間には、良き一冊になるのかも、と思いました。

調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940)

調べる技術・書く技術 (講談社現代新書 1940)