月姫が発表されてからかなりの年月が経ち、このマンガもそれなりの巻数を重ねてきた。にもかかわらず、それでもなお、月姫の魅力が衰えないことに驚かされる。原作付マンガでこれほどまで続刊が待ち遠しく思えたものは無い。むしろ、従来の枠組みでいう「原作付」のラベルは失礼な感すらある。
確かに原作はすばらしいものだったが、それに勝るとも劣らずの漫画家・佐々木少年の技量の高さと月姫への深く確かな理解により、非常に高レベルの完成度を誇る作品になっている。
それにしても漫画の表現能力は奥が深い。月姫はエログロな描写がそこそこあるのだが、あの文章をここまで余すところ無く描き出すことが可能だとは思いもしなかった。志貴の衝動と「自動的」な動き、シエルに対する異端審問、そしてアルクェイドの(自主規制)
1 ページすら軽く読むことを許可してくれないすごい漫画だった。
- 作者: 佐々木少年,TYPE-MOON,「真月譚月姫」製作委員会
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2008/03/27
- メディア: コミック
- 購入: 3人 クリック: 143回
- この商品を含むブログ (119件) を見る