大学生必読。出来れば早い学年の内に一度目を通しておきたい一冊。卒論書く頃に「そういえば、昔 大学生のためのレポート・論文術 (講談社現代新書) 読んだっけな」と思い出せればきっと役に立つ。
本書の内容は書名が示すとおり。レポート・論文を書く際のテクニック集として使える。
俺も卒論執筆には苦労した。ただ、俺の場合は研究室の先生が論文の書き方について色々なアドバイスがあったのでそう無茶には困らなかった。論文のテンプレート・形式や、どの時期までにどのような作業が終了していればいいか… etc。
もちろん、どこのゼミ・研究室でもこういった卒論指導はあるとは思うが、何もノウハウが無い状態から始めたとしたら、相当な苦労が待ち受けていたことは想像に難くない。ただ、ちゃんとした指導が受けられるのだとしてもこの一冊を読むことには価値がある。やはり、本というまとまった形でまとめられて、いつでも参照できることは重要である。
ただし、論文では最も重要な―本書でも繰り返し主張されているが―自分の考えを文章にまとめる技法については少し弱い。これは本書の性格上仕方のないところなので、あわせて 理科系の作文技術 (中公新書 (624)) なども読んでおきたい。
自分の思考を文章に落とし込むのは本当に難しい。blog を書いていると尚更そのことを痛感させられる。しかし、書き続けることで少しずつマシになってはくる…なっているハズ…である。
…どちらにせよ、論文やレポートの書き方テクニックは、知っているか知らないかだけのことが命運を分けることが多い。今は自分の考えを書き表すのがニガテだとしても、そういったテクニックがあることをとりあえず知っておくことは重要である…と、かつて卒論で苦しんだ俺は思う。
- 作者: 小笠原喜康
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/04/18
- メディア: 新書
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