kagamihogeの日記

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国語教育のあり方

ITエンジニアにも必要な国語力 - 第10回 複雑な条件を文章で書くべからず(@IT)

プログラマーは、プログラミングなどの技術を身に付けるのは当然。とはいえ、仕事としてプログラマーをやるとなると、文章を書く機会は結構多いものです。仕様書やドキュメントを始めとして、他の会社やお客さん、上司や同僚へ質問や報告のメール。

プログラマーを生業とするようになってはじめて、文書を書く機会は多い、と驚かされたものです。知識では知っていたものの、実際に体験するのはやはり違います。当たり前のことではあるんだけど、読みやすい文章を書くのは本当に難しいと思います。

少々話は変わるのだけど、件の@ITの記事中にこんな警句がある。

何度もいうがこれは高校レベルの国語教育でたたき込まれるべき基本習慣なのである。

俺もこれには深く同意します。

文章能力の向上用に購入したamazon:理科系の作文技術って本にこんな節があります。

米国で、小学校段階(日本の制度なら中学2年までに当たる)で使っている言語技術教育の教科書のひとつにPatterns of Languageというのがある。その小学5年生用の巻に、レポートの書き方の話が出てくる。サンディーという女の子が、宿題で「紙の歴史」という題で250語のレポートを書かされることになる。250語で紙の歴史一般を書くのはとても無理だと気付いて、彼女はパピスルに主題をかぎる。そして、図書館で材料をあつめ、また古代エジプト史専攻の大学教授にインタヴューして、

パピルスは、古代エジプトで、少なくとも5000年前に発明された。つくるのはむずかしかった。まずナイル河の騎士で葦をとってきて・・・

とはじまるレポートを書くのである。

かなり衝撃受けた部分です。日本の大学生ですらこれだけの文章書ける人はそんなぶ多くないだろうし、こういう能力は社会人には必須と言われるわりに教育されてない*1

そういうわけで、国語の作文の宿題はいいかげん廃止すべきでしょう。意味が無いとは言わないけど、上の引用文のような教育のほうが優先順位断然上です。技術立国をなしていくためには理数科目の充実とともに、こういう基礎教育の改善も必要だと思います。

*1:「理科系の作文技術」は「理解系の」って書いてあるけど、本書の内容は仕事で文書書く人間―つまりは社会人全員―に適用可能です。ちょっと内容が古めかしいけどね。